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はじめに
「子供にプログラミングを習わせたい」と調べ始めると、オンライン、通学、ロボット教室、ゲーム制作、さらには生成AIを教えるスクールまで出てきて、「結局うちの子にはどれが合うの?」と手が止まってしまいませんか。
種類が多いだけではありません。いまは生成AIの普及で「そもそも何を学ばせるべきか」自体が動いている時期です。タイプ選びを間違えると、月謝と送迎の負担だけが残り、子供が楽しめないままやめてしまう失敗につながります。
私はWeb・バックエンドを中心に約20年働いている現役エンジニアで、子を持つ親として、わが子の学びを当事者目線で検討してきました。
この記事では、子供向けのプログラミング教室・スクールをAI時代の6タイプに整理し、タイプごとに「どんな学び方か」「向く子・向く家庭」「注意点」を本音で解説します。お子さんのタイプから向く教室を引ける逆引き表と、低学年・高学年・中学生の学年別の目安、よくある質問もまとめました。
先に結論です。机の上で1校に絞り込む必要はありません。タイプの違う2〜3校の無料体験に行き、子供の反応を見て決めるのが、いちばん失敗しない方法です。 そのためのタイプの絞り込み方を、これから順番に説明します。
なお「AI時代にプログラミングを学ばせる意味はあるのか」という、もっと根本の疑問をお持ちの方は、先にAI時代に子供がプログラミングを学ぶ意味をどうぞ。
【早見表】子供向けプログラミング教室はAI時代の6タイプ
まず全体像です。2026年9月時点では、小学生を中心とした子供向けのプログラミング教室・スクールは、次の6タイプに分けて考えると選びやすくなります(この記事では「教室」と「スクール」を同じ意味で使います)。
| タイプ | 学び方 | 向く子 | 向く家庭環境 |
|---|---|---|---|
| ① オンライン | 自宅からビデオ通話や動画教材で学ぶ | 自宅で集中できる、マイペースに進めたい | 送迎が難しい、近くに教室がない |
| ② 通学 | 教室で講師や仲間と対面で学ぶ | 仲間や先生がいると頑張れる | 送迎できる、生活リズムに組み込みたい |
| ③ ロボット・ものづくり系 | ロボットを組み立てプログラムで動かす | 工作やブロック遊びが好き | 教材費と置き場所を許容できる |
| ④ ゲーム制作系 | マインクラフト等を題材にゲームを作る | ゲームが大好き、「作る側」に興味 | ゲーム時間を創作に変えたい |
| ⑤ AI・生成AI系 | 生成AIの活用や仕組みを学ぶ | 新しいもの好き、プログラミング経験あり | 親も内容を一緒に確認できる |
| ⑥ 英語×プログラミング系 | 英語でプログラミングを学ぶ | 英語に抵抗がない | 英語と両方に長期投資できる |

以前は「通学かオンラインか、ロボットか」という分け方で足りましたが、ここ数年でゲーム制作系とAI・生成AI系という選択肢が加わりました。子ども向け情報教育市場は2025年に352億円(前年比138.7%)と7年連続で成長し、2030年には850〜1,100億円という予測も示されています(ただし2025年の実績は当初予測の450〜530億円を下回っており、見通しには幅があります。出典: GMOインターネットグループ「2025年 子ども向け情報教育市場規模調査」)。小学校での必修化(2020年〜)や大学入学共通テストへの「情報」導入(2025年1月〜)といった制度面の変化は、子供のプログラミング教育の現状にまとめています。
多くの親御さんが最初に迷う「オンラインと通学どっち?」は、突き詰めると子供の集中スタイルと家庭の送迎事情でほぼ決まります。また最近は、通学とオンラインを併用できるハイブリッド型のスクールも増えています。
【逆引き】お子さんのタイプから向くプログラミング教室を探す
6タイプの全体像がつかめたら、次はお子さんの普段の様子から逆引きしてみましょう。当てはまる行が複数あっても構いません。候補を2〜3タイプに絞れれば十分です。
| お子さんの様子 | 候補にしたいタイプ | 体験で確かめたいこと |
|---|---|---|
| ゲームが大好きで、「これどうやって作るの?」と聞いてくる | ④ ゲーム制作系 | 「遊ぶ」より「作る」に食いつくか |
| 描いた絵やキャラクターを動かしたがる | ④ ゲーム制作系(Scratchなどでの作品づくり) | 自分のキャラクターを動かす時間があるか |
| レゴや工作、ブロック遊びに没頭する | ③ ロボット・ものづくり系 | 組み立てだけで終わらず、プログラミングまで進むか |
| パソコンやタブレットの操作を自分から覚える | ① オンライン | 画面越しでも集中が続くか |
| 人見知りで、大勢の場だと気後れしやすい | ① オンライン(マンツーマン・少人数) | 自宅からなら質問できるか |
| 友達や先生がいると頑張れる、負けず嫌い | ② 通学 | 教室の雰囲気や講師と合うか |
| 家だと気が散りやすい | ② 通学 | 教室の空気の中なら集中できるか |
| Scratchなどをひと通り経験していて、新しいもの好き | ⑤ AI・生成AI系 | AIに答えを出させて終わりになっていないか |
| 英語の歌や動画を嫌がらず、英語に抵抗がない | ⑥ 英語×プログラミング系 | 英語が負担になっていないか |
①か②かは、子供の性格だけでなく、送迎できるか・近くに教室があるかという家庭の事情で先に決まることもあります。その場合は、通える形式の中から、③〜⑥のうちお子さんの「好き」に合うものを探すと絞り込みやすくなります。
この表は、あくまで「興味を持ちやすい入り口」の目安です。そもそもうちの子はプログラミングに向いているのかを、ゲーム好き・ものづくり好きなど4つのサインから確かめたい方は、チェックリストで見る子供のプログラミングの向き不向きをあわせてどうぞ。
それでは、各タイプを順に見ていきましょう。
タイプ① オンライン — 送迎ゼロ、自分のペースで学べる
自宅からパソコンで受講するタイプです。大きく分けて、講師とビデオ通話でつながるライブ授業型と、動画教材で自習しながらコーチが進捗を見てくれる自習+コーチング型があります。
- 向く子: 自宅で集中できる子。大人数の教室がやや苦手な子。どんどん先へ進みたい子
- 向く家庭: 共働きで送迎が難しい。近くに良い教室がない。きょうだいがいて外出の段取りが大変
注意点は、特に低学年のうちは親のサポートが前提になりやすいことです。機材トラブルや教材の文章の読み取りで、隣に大人が必要な場面が出てきます。また自習型は「入会したのに見なくなる」が起きがちなので、コーチ面談や作品提出など続けさせる仕組みがあるかを体験時に確認してください。「低学年でも画面越しに集中できる?」「近くに教室がなくてオンラインだけでも大丈夫?」といった不安への答えは、オンライン教室と通学教室の年齢・性格別の比較にまとめています。
代表的なスクールには、マインクラフトやRobloxなど子供に人気の題材で学べるデジタネがあります。公式サイトによると、生配信のLIVEに参加したり、先生に直接質問したりすることもできます。講師とつながる形で学ばせたいなら、通学教室で知られるLITALICOワンダーも、マンツーマンのオンライン授業を用意しています。コースや料金は変わるため、最新情報は公式サイトで確認してください。なお、マンツーマンでコーチがつく形式で知られた「Tech Kids Online Coaching」は、2024年9月30日でサービスを終了しています。
このタイプは「入会したのに見なくなる」が起きやすいぶん、実際に子供が食いつくかを先に確かめられるかが分かれ目です。デジタネには無料体験があるので、マイクラの題材に反応するかを見てから判断できます。
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※無料体験の申込後、継続する場合は有料プランへの登録が必要です。最新の料金・プラン条件は公式サイトでご確認ください。
タイプ② 通学教室 — 講師と仲間の「場の力」で続けやすい
教室に通い、講師や仲間と対面で学ぶタイプです。少人数クラスで、講師やメンターが巡回しながら一人ひとりの進み具合を見る形式が主流です。
- 向く子: 家だと集中が切れる子。仲間や先生に見てもらえると頑張れる子。作品の発表が好きな子
- 向く家庭: 送迎ができる。習い事として週の生活リズムに組み込みたい
注意点は、通える範囲に合う教室があるかがすべてという点です。また同じ看板のスクールでも、教室や講師によって雰囲気はかなり違います。必ず「実際に通う予定の教室」で体験することをおすすめします。送迎の負担や月謝の違い、低学年ならどちらが無難かといった判断材料は、通学かオンラインかを比較表で整理した記事で詳しく解説しています。
代表的なスクールには、全国に教室を展開しゲームのような教材で学べるQUREOプログラミング教室、子供一人ひとりの興味に合わせる自由度の高い学び方で知られるLITALICOワンダーがあります。LITALICOワンダーの教室は、東京・神奈川・埼玉・千葉の一都三県に展開しています(2026年9月時点の公式サイトより)。
タイプ③ ロボット教室・ものづくり系 — 手を動かして「動く仕組み」を体感する
ブロックや専用キットでロボットを組み立て、プログラムで動かすタイプです。画面の中だけで完結せず、目の前で自分の作ったものが動くのが最大の魅力です。
- 向く子: 工作やブロック遊びが好きな子。画面より実物を触りたい子。「なんで動くの?」と仕組みを知りたがる子
- 向く家庭: ロボットキットの教材費(別途かかることが多い)と、作品や教材の置き場所を許容できる
注意点は、教室やコースによってプログラミング要素の濃さに差があることです。組み立てが中心でプログラミングは少しだけ、という場合もあるため、何をどこまで学ぶのかを体験時に確認しましょう。ロボット教室と、画面の中でゲームや作品を作るプログラミング教室のどちらが合うか迷う場合は、学べる内容・対象年齢・費用・その後の伸ばし方を比べたロボット教室とプログラミング教室の違いも参考にしてください。
代表的なスクールには、全国展開の定番であるヒューマンアカデミーロボット教室、レゴ教材を使ったロボット製作で知られる**Crefus(クレファス)**があります。ヒューマンアカデミーのロボット教室は年中・年長向けのコースから始まり、組み立てと仕組みの理解から入って、上のコースへ進むとタブレットを使ったプログラミングに取り組む段階設計です。月謝と入会時の標準キット代を含めた初年度の総額は、ヒューマンアカデミーのロボット教室を公式情報で整理した記事にまとめています。
このタイプこそ、記事や動画では判断がつきません。実物に触れたときの子供の食いつき方がすべてなので、通える範囲の教室で体験授業を受けてみるのが確実です。ヒューマンアカデミーのロボット教室は、公式サイトによると全国2,000教室以上(2026年3月末時点)あり、近くの教室を探しやすいのが利点です。
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ヒューマンアカデミーのロボット教室の体験授業を公式サイトで見る
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※教室で受ける体験授業・個別相談の予約ページです。開催日程と対象年齢は教室ごとに異なります。
タイプ④ ゲーム制作系 — 「遊ぶ側」から「作る側」へ
マインクラフトやRoblox、Scratchなどを題材に、自分のゲームや作品を作るタイプです。子育ての専門家も、「ゲームが好き」という興味を取り上げるのではなく「ゲームを作る」体験へ発展させて強みに変えるアプローチを勧めています。ゲーム時間を叱る対象から創作の時間に変えられる可能性があるタイプです。
- 向く子: ゲームが大好きな子。オリジナルのステージやルールを考えるのが好きな子
- 向く家庭: ゲームとの付き合い方に悩んでいて、「好き」の方向を活かしたい
注意点は、「好きなゲームで遊べる場所」と誤解したまま入ると挫折することです。作る工程は、思いどおりに動かない原因を探す地味な試行錯誤の連続です。体験では「遊ぶ」ではなく「作る」に食いつくかを見てください。マイクラ好きのお子さんなら、教育版マインクラフトでできることや家庭での始め方をマイクラでプログラミング学習を始める方法で解説しています。
代表的なのは、タイプ①で挙げたデジタネのマインクラフト・Roblox系のコースです。通学で探すなら、LITALICOワンダーにはゲームやアプリ、マインクラフトを題材にしたコースがあり(マインクラフトのコースは一部の教室とオンライン)、QUREOプログラミング教室もマインクラフトを使った教材を取り入れています(いずれも2026年9月時点の公式サイトより)。なお、本格的なゲーム・アプリ開発で知られるTech Kids Schoolは、2026年9月時点の公式サイトで「新規の体験レッスンおよびご入学のお申込み受付を停止」と案内されています。検討する場合は、受付の再開を公式サイトで確認してください。
タイプ⑤ AI・生成AI系 — 新しいカテゴリ、成熟度に差がある
ChatGPTのような生成AIの使い方、AIの仕組み、AIを使った作品づくりなどを教える、ここ数年で生まれた新しいカテゴリです。
- 向く子: 新しいものが好きな子。Scratchなどをひと通り経験して、次を探している子
- 向く家庭: 親もAIにある程度関心があり、何を学んでいるかを一緒に確認できる
ここは現役エンジニアとして、はっきり注意点を書いておきます。新しい分野のため、各社のカリキュラムの成熟度には大きな差があります。 長年改良されてきたプログラミング教材のような体系は、まだ確立されていません。
見極めのポイントは、「AIツールの操作」で終わっていないかです。AIに的確に指示を出すには、問題を分解して整理する思考力が必要で、この力はAIが進化しても変わらず求められると指摘されています。逆に、高校生の数学の実地実験では、答えを出してくれるAIで練習した生徒は、AIを外した試験で成績がむしろ下がったという報告もあります(出典: Bastani et al., PNAS 2025)。体験では、子供が自分の頭で考える時間があるか、AIに答えを出させて終わりになっていないかを見てください。
スクールを選ぶ前に、家庭で生成AIをどう使わせるか(何歳から使えるか、宿題に使ってよいか)を決めておくと、体験で見るべき点もはっきりします。家庭のルールづくりは子供と生成AIの付き合い方と親の役割で整理しています。
正直なところ、このカテゴリはまだ「この学校なら間違いない」と個別校を断定できる段階にはありません。プログラミング教室とAIスクールのどちらを選ぶかという考え方は、子供向けプログラミングスクールの比較の軸で詳しく解説しています。
タイプ⑥ 英語×プログラミング系 — 相性は良いが、ハードルも高い
外国人講師や海外教材を使い、英語でプログラミングを学ぶタイプです。プログラミングの世界は公式ドキュメントもエラーメッセージも英語が基本なので、組み合わせ自体の相性は良いです。
- 向く子: 英語に抵抗がない子。英会話などの学習経験がある子
- 向く家庭: 英語とプログラミングの両方に、長期目線で投資できる
注意点は、二兎を追って両方が中途半端になるリスクです。英語が負担になると、プログラミングの楽しさにたどり着く前に嫌いになりかねません。まず日本語で「プログラミングが好き」を確認してから移る順番でも、決して遅くはありません。
このタイプは該当スクールが少なく入れ替わりもあるため、確信を持って挙げられる定番校がまだ無い、というのが正直な評価です。ここで無理に校名は挙げません。探す場合は、体験で「講師と子供の相性」を最優先に確認することをおすすめします。
「英語で授業を行う型」と「教材に英語が入る型」の見分け方や、公式サイトで内容を確認できたサービスは、英語とプログラミングを同時に学べるスクールの整理記事にまとめています。
【学年別】低学年・高学年・中学生で向くプログラミング教室の目安
子供のタイプと並んで親御さんが迷いやすいのが、「この学年ならどのタイプが合うのか」です。多くのプログラミング教室は年長〜小学1年生ごろを受け入れ開始の目安にしていて、教材はブロックを組み合わせるビジュアルプログラミングから、文字でコードを書くテキストプログラミングへと段階的に進むのが基本です。学年ごとの目安を整理すると、次のようになります。
| 学年 | この時期の目安 | 候補にしやすいタイプ |
|---|---|---|
| 低学年(小1〜2) | ひらがな・カタカナが読め、簡単な指示文を理解できる。ScratchJrからScratchへ | ③ ロボット・ものづくり系、② 通学 |
| 中学年(小3〜4) | 論理的に考える力が伸び、作品づくりに集中できる。コースの選択肢が最も豊富 | ③・④を中心に、画面越しでも楽しめるなら① |
| 高学年(小5〜6) | 抽象的な思考やタイピングができるようになり、テキスト言語(Pythonなど)への移行期 | ① オンライン、④ ゲーム制作系、⑤ AI・生成AI系 |
| 中学生 | 本格的なアプリ・Web開発や、高校の「情報I」を見据えたコースも選べる | テキスト言語や情報I対応のコース、① オンライン、⑤ AI・生成AI系 |
※対象年齢は教室・コースによって異なります。あくまで一般的な目安として捉えてください。
低学年(小1〜2):通学やロボットで「一緒に面白がる」教室を
多くの教室が受け入れ対象にしている、実質的なスタートラインです。この年代は集中が長く続きにくく、機材の操作にも補助が必要になりやすいので、通える範囲に教室があるなら通学を第一候補にするのが無難です。オンラインを選ぶなら、親が隣でサポートできる時間帯に受ける前提で考えてください。
手を動かした結果が目の前で動くロボット教室は、この年代の「はじめての一歩」として入りやすいタイプです。理屈より気持ちで動く時期なので、「教える」より「一緒に面白がる」雰囲気の教室かどうかを体験で見てください。
中学年(小3〜4):選択肢がいちばん広がる時期
「もし〜なら〜する」「〜を10回繰り返す」といったプログラミングの基本の考え方を、実感を持って使えるようになる時期です。Scratchでのゲーム制作、マインクラフト、ロボットの制御と、教室側のコースの選択肢も最も豊富になります。
オンラインでも十分やっていける子と、まだ対面の支えが必要な子が分かれる時期でもあるので、①と②の両方を体験して反応を比べると判断しやすくなります。親が選ぶより、本人の「作りたい」を起点にタイプを選ぶことが、ほかの学年以上に効いてきます。
高学年(小5〜6):テキスト言語とオンラインの選択肢が広がる
ローマ字入力ができるようになり、文字でコードを書くテキストプログラミングが現実的な選択肢になります。自分で進められる子が増え、学びたいことも「ゲームを作りたい」「本物の言語をやってみたい」と具体的になるため、全国から専門性の高いスクールを選べるオンラインの強みが活きてきます。Scratchなどをひと通り経験した子なら、⑤ AI・生成AI系も候補に入ります。
ただし、全員が急いでテキストに進む必要はありません。Scratchのままでも高度な作品は十分作れますし、ビジュアルで身につけた考え方はテキスト言語にそのまま引き継がれます。
中学生:本格的な開発と「情報I」を見据えて
PythonやJavaScriptを使ったアプリ・Web開発や、高校の必履修科目「情報I」を見据えたコースも選べるようになります。「中学生からでは遅いのでは」と心配する必要はありません。数学の知識が使えるぶん、理解の速さという強みがあります。
13歳は、ChatGPTをはじめ多くの生成AIサービスが利用の下限にしている年齢です(ChatGPTは18歳未満なら保護者の同意も必要)。⑤ AI・生成AI系を検討するなら、家庭での使い方のルールもあわせて考えておくと安心です。
年齢ごとの教材やスクールの受け入れ状況、「早すぎる?」「もう遅い?」という不安への答えは、プログラミング教室は何歳から?年齢・学年別の始めどきの目安で詳しく解説しています。
迷ったら:タイプの違う2〜3校の無料体験で「子供の反応」を見る
ここまでのタイプ分けは、あくまで親が立てる仮説です。最終的に続くかどうかは、教材の良し悪しや実績ではなく、子供の反応が決めます。 プログラミングに限らず、習い事は続いてこそ力になります。
子育ての専門家も、親が「これをしなさい」と決めると自主性が育たず、子供が「自分で選んだ」と思える仕組みを作ることが、やる気を引き出す最大の秘訣だと指摘しています。「親がタイプの違う2〜3校に絞り、最後の1校は子供が選ぶ」という進め方は、まさにこの仕組みそのものです。
体験会当日の流れや持ち物、所要時間が気になる方は、プログラミング教室の体験会で何をするのかを先に読んでおくと安心です。
無料体験では、次のポイントを見てください。
- 体験中、子供が夢中になっていた時間はどれくらいあったか
- 帰り道に「またやりたい」と自分から言ったか
- 講師が子供の「なんで?」を拾って、考えさせていたか(答えを与えるだけになっていないか)
- AI系なら、AIの出した結果を子供自身が確かめ直す場面があるか
- 料金・教材費・振替ルールなどの条件(変わりやすいので、必ず公式サイトと説明時に最新を確認)
費用は月謝の額面ではなく、入会金・教材費・ロボットキット代まで含めた年間の総額で比べるのがコツです。相場は通学・オンライン別のプログラミング教室の費用相場にまとめています。
体験時に見るべき観点をさらに詳しく知りたい方は、子供向けプログラミングスクール選びのポイントもあわせてどうぞ。
よくある質問(FAQ)
Q. プログラミング教室は何歳から通わせるのがよいですか? A. 多くの教室は年長〜小学1年生ごろを受け入れ開始の目安にしていて、始めどきとして無理がないのもこのあたりです。年中から通える幼児コースも、中学生からの本格的なコースもあるので、「早すぎる」「もう遅い」と心配しすぎる必要はありません。年齢そのものより、本人が興味を持ったタイミングのほうが大切です。詳しくは年齢・学年別の始めどきと教材の目安で解説しています。
Q. パソコンやタブレットは用意する必要がありますか? A. 通学型なら、パソコンや教材は教室が用意してくれることが多く、入会の時点で買う必要はほぼありません。オンライン型は自宅の端末が前提で、多くのスクールでは一般的なノートパソコンと安定したネット回線があれば足ります。体験授業は手持ちの機材で受けられることがほとんどなので、購入は体験の後で構いません。なお、学校から配布されている端末を習い事に使うのは避けたほうが無難です。機材の準備はオンラインと通学の比較記事のQ&Aでも触れています。
Q. 費用はどのくらいかかりますか? A. 2026年時点の目安で、月謝は通学型が月1万〜2万円前後(月3〜4回制の教室では月2万〜3万円台)、オンライン型は教材学習型が月5,000円〜1万円程度、講師のライブ授業型が月8,000円前後〜3万円台です。月謝のほかに入会金(無料〜2万円弱)や教材費がかかり、ロボット教室では入会時のキット代(3万〜6万円台)も加わります。初年度の総額は、オンラインの教材学習型で年6万円前後から(自宅のパソコンを使う場合)、月2回制の通学ではプログラミング教室が14万〜16万円程度、ロボット教室が18万〜25万円程度が目安です。比べるときは、月謝ではなく年間の総額でそろえてください。内訳とモデルケース、根拠にした各スクールの公式料金は子供のプログラミング教室にかかるお金の目安にまとめています。
Q. 親がプログラミング未経験でも大丈夫ですか? A. 大丈夫です。プログラミングを教えるのはスクールの講師と教材の役割で、ピアノや水泳を習わせる親が弾けたり泳げたりしなくてよいのと同じです。親の役割は、学べる環境を整えること、作品の出来より取り組みの過程を認める声をかけること、口を出しすぎずに見守ることの3つで、どれも知識は要りません。ただし低学年のオンライン受講では、接続や操作の補助が必要になる場面があります。家庭での関わり方は親が未経験でもできる家庭でのサポート方法で具体的に解説しています。
Q. 「プログラミング教室は意味ない」と聞きますが、習わせる価値はありますか? A. 「意味なかった」という声の多くは、プログラミングそのものではなく、教室と子供のミスマッチや、目的があいまいなまま入会したことが原因になっているケースが目立ちます。子供の興味に合うタイプを選び、目的を1つ言葉にし、年間の総額を確かめ、無料体験で反応を見てから決めれば、多くは避けられます。一方で、本人がまったく興味を示していない場合や、目的が主要教科の成績アップの場合は、教室以外の選択肢のほうが合うこともあります。見分け方はプログラミング教室で後悔する典型パターンと回避法で正直に整理しています。
まとめ — タイプを2〜3個に絞り、最後は子供に選ばせる
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 子供向けプログラミング教室は、①オンライン ②通学 ③ロボット ④ゲーム制作 ⑤AI・生成AI ⑥英語×プログラミングの6タイプに分けると選びやすい
- ①と②は、子供の集中スタイルと家庭の送迎事情でほぼ決まる
- ③〜⑥は、工作好きなら③、ゲーム好きなら④のように、子供の「好き」から逆引きする
- 学年はあくまで目安。低学年は通学やロボット、高学年以降はオンラインやテキスト言語も視野に入る
- ⑤は各社のカリキュラムの成熟度に差があり、⑥は英語が負担にならないかの見極めが大切
- 最後はタイプの違う2〜3校の無料体験で、子供の反応を見て決める
この中から「うちの子はこれかも」と思うタイプを2〜3個選び、タイプの違うスクールの体験を予約する。それが今日からできる、いちばん確実な最初の一歩です。体験は無料または低価格で開いているスクールがほとんどですが、有料の教室もあるので申し込む前に条件を確認してください。
さらに検討を進めたい方は、こちらの記事もどうぞ。
- 具体的なスクールを一覧で知りたい → 主要な子供向けプログラミングスクールの紹介
- 比較の観点を整理したい → 子供向けプログラミングスクールの比較の軸
- スクールというもの自体を知りたい → 子供向けプログラミングスクールとは
- 選び方の全体の流れをおさらいしたい → スクール選びのまとめ